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ようこそ、川原 祐です♪
by yu-kawahara115
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2009年 08月 30日 ( 1 )

第196回接近遭遇「宇宙人とまさかの三角関係?」

〜もし、あなたの彼氏が宇宙人だったら?〜

★森田遊太郎(23)=レン・ソリュート★
地球に派遣された銀河連盟調査員。
普段は高校生のような童顔にまん丸メガネ。
おっとりした新人営業マンだが、
その正体は、プラチナの髪と青灰色の瞳を持つ美しき異星人である。

★五十嵐桃子(26)★
遊太郎の正体を知る、同じ会社の勝ち気で現実的なOL。
宇宙人やUFOには全く興味がない男前な女性。

この2人、表向きイトコ同士としてルームシェアをしているのだが.....?

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

……これって、もしかして修羅場?

桃子は信じられなかった。
営業一課の親睦会で来ている海旅行。
使いを頼まれた遊太郎が戻らないので探しに来てみれば、
ひと気のない岩場で、女と2人きりで居る場面に遭遇したのだ。

遊太郎は、何故か元の姿であるレンに戻っていて、全身濡れている。
しかしそれよりも問題なのは、
会っている女が、あの笹川夏希であるということだ。

「お邪魔しました」

口から飛び出したのは、冗談のようなセリフだった。
桃子はクルリと踵を返しスタスタ歩き出す。
「待って下さい。桃子さん」
レンが追いかけて来たが、振り返らずに怒鳴りつけた。
「うるさい。浮気者!」
「……浮気?」

この後に及んで、浮気という単語の意味が理解出来ないらしい。
仕方なく、数メートル歩いた所で立ち止まった桃子は、レンを睨みつけた。

「遊太郎。別に、あんたが元カノとどこで会おうが、
あたしの知ったことじゃないよ?
でもさ、今日は会社のみんなで海に来てるわけ。
急にいなくなったら誤魔化すの大変なんだから、
課長達に怪しまれないように、ちゃんとうまくやってよ。
言いたい事は以上。……ごゆっくりっ!」

マシンガンのようにまくし立て、桃子は大股で岩場を歩き去ってしまった。
言い訳など通じそうもないくらい、かなり怒っているようだ。
レンが、わずかに溜め息をついていると、
笹川夏希が近づいて来た。

「彼女、五十嵐桃子さんよね。あなたと同居している地球人。
本当にレンの事が好きみたい。……まさか、あなたも?」

……ありえない。
そんなはずはないでしょう?
そう言いたげに問いかけるが、レンは沈黙を守っていた。
すると、笹川夏希は海に沈みゆく夕陽を見て、
長い髪をサラリとかきあげた。
「そろそろ、あなたは森田遊太郎に戻った方がいいわね。
私も消えるわ」
そして、瞬間移動をする前に想念だけを彼に流した。

( 派遣調査員なんて本当に、虚しいだけ。
考えてみて。一緒に宇宙に帰ることを…… )

彼女の気配が全て消えたあと、レンは眉を険しくした。
派遣調査員の連続傷害事件。
この容疑者として、笹川夏希を調査する命令をレンは受けていた。
今後は、自らもっと彼女に接近をしなければならないだろう。
レンは桃子の怒った顔を思い出し、頭を振った。
また自分は、誤解を生む事をしようとしている。
しかし極秘捜査の為、何も話せない事がもどかしかった。


ビーチでバーベキューが始まる夕刻。
レンは遊太郎の姿を纏い、
斎藤課長には道に迷っていたと言って謝ったが、
予想通り、係長の高山には盛大に嫌みを言われた。

「森田ぁ。幼稚園児じゃねえんだし海で迷子になるたぁ、情けなくね?
最近のガキだって、おつかいくらいは出来るしよ。
ったく、仕事でも遊びでもダメダメ人間だな、お前は。
おらっ、ビール運べ、ビール!」
「はい。すみません」

遊太郎はバーベキューの裏方に回り、雑用に走りながら、
高山が変わりなく元気なことに安堵していた。
あの調子では、高山が沖で溺れた際、
遊太郎に助けられた事に気づいてない。
これで良かったのだ。


「桃子。バーベキュー、少なめに食べた方が良くない?」
清美が呆れたように桃子の皿を指差した。
露骨にヤケ食いをしている彼女は、ビールを飲み干して睨む。

「何で?」
「何でって。このあと、この近くの神社に縁日を見に行く予定じゃん」
「そうだっけ」
「さっきから何をそんなに怒ってるのか知らないけど、
せっかくキレイな浴衣を着るんだし機嫌直しなよ。
りんご飴より膨らんでるよ、顔」
「ひっどい!」

桃子は清美に急かされ、浴衣に着替えるべく、
他の女子社員達とホテルの送迎バスへ向かう。
そんな彼女を高山が、意味ありげにニヤリと眺めていた。


〜第197回をお楽しみに♪〜
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by yu-kawahara115 | 2009-08-30 13:56