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ようこそ、川原 祐です♪
by yu-kawahara115
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2009年 08月 06日 ( 1 )

第189回接近遭遇「別れた元カノ、登場?」

〜もし、あなたの彼氏が宇宙人だったら?〜

★森田遊太郎(23)=レン・ソリュート★
地球に派遣された銀河連盟調査員。
普段は高校生のような童顔にまん丸メガネ。
おっとりした新人営業マンだが、
その正体は、プラチナの髪と青灰色の瞳を持つ美しき異星人である。

★五十嵐桃子(26)★
遊太郎の正体を知る、同じ会社の勝ち気で現実的なOL。
宇宙人やUFOには全く興味がない男前な女性。

この2人、表向きイトコ同士としてルームシェアをしているのだが.....?

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

「割に合わない仕事ね。派遣調査員って」

今夜の合コンで知り合った女性、笹川夏希がそう言った。
遊太郎は耳を疑う。
「派遣調査員?ひと違いです。僕は、営業の仕事で」
すると、彼女はポツリと訊いた。

「もう、忘れてしまった?私のこと」

謎めいたセリフに、再び彼は戸惑った。
そして、ためらいがちにスキャニングをしてみる。
あらゆるものを判別してしまう遊太郎のセンサーは、
笹川夏希を地球人ではないと伝えていた。
さらに彼女が自分と、以前会ったことのある人物だということも……

「思い出せそう?懐かしいわね。
あなたも派遣調査員になっていたなんて」
知的に微笑み、さりげなく名刺を渡す。
それは、ごく普通に印刷された会社の名刺だが、
遊太郎には、派遣調査員としての登録データが二重写しで視える。

「派遣キャリアは、まだ3年なの。
あなたとは管轄が違うみたいだから、今まで会わずにいたのかもね。
でも、こうして再会できて、嬉しい」

その時、
幹事が立ち上がって二次会はカラオケですと叫んだ。
それを聞いた笹川夏希は、用があるからと柔らかく断り、
遊太郎に会釈して、その場から居なくなってしまった。
その様子を見た男達が口々にからかう。

「なになに。森田くん、初めての合コンのクセに収穫アリ?」
「笹川さんだっけ。知的美人って感じだよな。
ガキっぽくて、超トロそうなお前なんかと、
全然つりあわねえんだけど?」
続いてカラオケへ強引に誘おうとしたが、
遊太郎はすみませんと断った。
そろそろ帰らなければ、桃子が一層不機嫌になる気がした。


深夜。
マンションに帰ってみると、
リビングで、桃子がふて寝をしていた。
遊太郎は、思わず笑みを浮かべて、
彼女の身体にブランケットかけてやり、
飲み散らかした缶ビールやツマミを片付けた。
そのあと、猫のように丸くなっている彼女の頬に、
触れようと手を近づけたが、
なんとなく、思いとどまってしまった。

そのまま自分の部屋へ入り、上着を脱いでネクタイを外した。
まん丸メガネを取ると、
小柄だった身体が、ふいにスラリとした長身へ変わり、
おっとりした子供のような顔も、驚くほど整った素顔へ戻ってゆく。

…彼、レンは、先刻渡された笹川夏希の名刺を取り出し、
物憂げな表情で見つめていたが、
やがて振り切るようにクローゼットの細長い扉を開けた。
何の変哲もないクローゼットは、
地球と銀河連盟ステーションを繋ぐ転送装置であり、
彼はスッと扉の向こうへ消えた。


月の裏側に浮遊する銀河連盟ステーション。
その中に調査員の訓練用サイキックジムがある。
そこには宇宙空間をシュミレートした、射撃訓練ドームが造られていた。
レンは、全身を覆う漆黒のスーツ姿に着替え、
セピア色のアイガードを装着した。
そして、慣れたようにサイキックガンを構えると、
変幻自在な仮想敵の光を捉えて、鮮やかに撃ち続けた。

しばらくのち、ドームから出てみると
様子を見にきた上司ロータスに声をかけられた。

「相変わらず素晴らしいスピードだな。レン」
「キャプテン…」

アイガードを取り外したレンは、
顔に乱れかかる前髪を、しなやかな長い指でかきあげ、
いきなり訊いた。
「キャプテン。女性も地球へ派遣されているというのは本当ですか」
「もちろん。我々は男性メンバーばかりだが、
他のチームにはいるだろう。
何だ、地上で会ったのかね?」
「・・・・・・別に」

素っ気ない返事のあと、失礼しますと言い捨て、
彼はさっさと別の訓練へ向かった。
ロータスは呆れたように忠告する。

「トレーニングもいいが、睡眠はちゃんと取れ。いいな、レン」

全く休むことを知らない困った部下だ。
やれやれ、とロータスは肩をそびやかせ、
レンが残した射撃訓練の、異常なほど高いスコアを眺めた。


〜第190回をお楽しみに♪〜
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by yu-kawahara115 | 2009-08-06 00:05