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ようこそ、川原 祐です♪
by yu-kawahara115
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2009年 07月 23日 ( 1 )

第185回接近遭遇「宇宙人が作った弁当?」

~もし、あなたの彼氏が宇宙人だったら?~
★森田遊太郎(23)=レン・ソリュート★
地球に派遣された銀河連盟調査員。
普段は高校生のような童顔にまん丸メガネ。
おっとりした新人営業マンだが、
その正体は、プラチナの髪と青灰色の瞳を持つ美しき異星人である。

★五十嵐桃子(26)★
遊太郎の正体を知る、同じ会社の勝ち気で現実的なOL。
宇宙人やUFOには全く興味がない男前な女性。

この2人、表向きイトコ同士としてルームシェアをしているのだが.....?

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

「めちゃくちゃ凝ったお弁当じゃん。どうしたの。桃子?」

会社での昼休み。
桃子が休憩室で広げた弁当に、
同僚の清美が珍しそうに眺めた。

「ひょっとしたら、作ったの、森田クン?」
「ま、まあね」
「家事とか全部やらせてるのは知ってるけど、
お弁当まで作らせてんの?」
「違うって。今朝、初めて作ってくれたんだよ」
すると、清美はニヤリとした。

「カレ、桃子のこと好きなんじゃない?」
「へっ?」

素っ頓狂な声が出たのを誤魔化すために咳払いする。
だが、清美はさらに突っ込んで来た。
「だって、わざわざお弁当まで作る?
前から怪しいと思ってたけど。
森田クン、桃子のこと好きなんだよ。きっと」
「遊太郎は、あたしのイトコだよ。なに言ってんの」
「イトコったって結婚できるじゃん」
「はあ?」

しかし、内心では結婚という単語にドキッとしていた。
お構いなしに清美の妄想は続く。
「森田クンの健気なキモチが、かわいそ。
これって報われない恋だよね。だって、桃子には彼氏がいるし」
「いないって、そんなの」
「またまたぁ。まだ続いてるんでしょ?
あたしに、いつ紹介してくれるのよ。
あの奇跡的にカッコいい、モデルみたいな超美形彼氏」
「……」


桃子はウンザリした。
口が裂けても言えないことだし、
言ったとしても信じてもらえないが、
森田遊太郎と、清美の脳内に浮かんでいる男は同一人物だ。

そこへ。
一番会いたくない男が、
桃子たちのテーブルに近づいて来た。
エリートで女癖が悪いと噂の係長、高山である。
「へえ、ちゃんと作って来てるんだ。
五十嵐君って女らしいんだね。
オレの弁当も、お願いしちゃおうかな」
「イヤです」

キッパリ言い放つ。
高山は、おおこわ、とオーバーに引いてみせたが、
清美が喋ってしまった。
「高山係長。このお弁当、森田クンが作ったみたいですよ」
「清美っ!」
面白がって、つい口を滑らせた清美は、桃子に鋭く睨まれてゴメンと謝った。
ところが既に遅く、高山が顔を嫌そうに歪ませる。

「森田ぁ?なんでヤツが弁当なんか」
「ええっと。それは…」
桃子は苦笑いしながら三文芝居を打った。
「あいつ、料理を作るのが趣味なんです。
味見して欲しいって、今朝も会社まで持って来たんで」
イトコ同士なのは周知のことだが、
遊太郎とルームシェアしていることは、清美と斉藤課長しか知らない。
遊太郎の正体がバレなくても、
不必要に詮索されることは出来るだけ避けたかった。

「男のくせに手作り弁当?女々しいヤツ」
高山はつまらなさそうに言い、休憩室から出て行った。
すぐに桃子が清美の腕をつかむ。
「ちょっと、清美。調子に乗りすぎ!
一緒に暮らしてるの、高山なんかにバレたら、
色々うるさいんだからね」
「ホントにゴメン、桃子」
必死に謝る彼女に、ため息をついた。
遊太郎には悪いが、こんな弁当は最初で最後にしてもらおう。


一方、高山は資料室に顔を出していた。
依頼していた会議資料を取りに来たのだ。
大量のコピーに埋もれているのは、
高校生のような童顔の若い男。
つまり、森田遊太郎である。
ズリ落ち気味のまん丸メガネを直さずに、
生真面目に人数分のレジメをコツコツと作っている。

「森田。お前1人に任せちまって悪いなあ。
得意先の電話に捕まって、抜けられなくてよ」
白々しいウソをつく高山に、
遊太郎は、にっこりして、いいえと笑った。
「大丈夫です。高山係長。もうすぐ出来ますから。
午後からの会議には間に合いそうです」
「ふうん」
一瞬探るような表情に変わって、彼は遊太郎の前に立ちふさがった。


「お前さ、五十嵐桃子に気があんのか?」
「え?」
おっとりした子供のような顔が、やや固くなる。
高山が鼻先で笑い、遊太郎のネクタイをぐいとつかんで引き寄せた。

「オレが五十嵐を狙ってるの、前から知ってんだろ?
あんな弁当作って、気を引くつもりか。
ドンくさくて、超ウザいのび太のクセによ」


~第186回をお楽しみに♪~
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by yu-kawahara115 | 2009-07-23 00:13