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ようこそ、川原 祐です♪
by yu-kawahara115
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2009年 07月 20日 ( 1 )

第184回接近遭遇「復活のルームシェア」

~もし、あなたの彼氏が宇宙人だったら?~

★森田遊太郎(23)=レン・ソリュート★
地球に派遣された銀河連盟調査員。
超童顔メガネのおっとりした新人営業マンは仮の顔。
その正体はプラチナの髪と青灰色の瞳を持つ美しき異星人である。

★五十嵐桃子(26)★
遊太郎の正体を知る、同じ会社の勝ち気で現実的なOL。
宇宙人やUFOには全く興味がない男前な女性。

この2人、表向きイトコ同士としてルームシェアをしているのだが.....?

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

桃子は、
プレーンオムレツの優しい匂いで目を覚ました。
元気良く起きて部屋からキッチンへ顔を出す。

「おっはよ。遊太郎!」
「おはようございます。桃子さん」

レモンイエローのエプロンをつけた遊太郎が、
タイミング良く、搾りたてのオレンジジュースを、
彼女の目の前に置いてくれた。
オムレツは美味しそうに湯気を立て、
ソファーに座った桃子は伸びをしながら新聞を広げた。

すっかり元の生活に戻った2人のルームシェア生活。
あれから桃子は、すぐ退院して、元気に会社にも出勤しているし、
遊太郎も社員寮から、再び引っ越して来た。

「ねえ。今夜こそ一緒に晩ご飯食べられる?」

桃子は新聞に目を通しながら訊いた。
遊太郎は器用にも、作り置きした惣菜を、
手際良く冷蔵庫に格納しているところだった。
既に桃子の分も洗濯が終わって、いつもながら家事全般完璧だ。
どちらが男で女なのか分からない。

「すみません、桃子さん。今夜は接待で遅くなるんです」
エプロンを外しながら、遊太郎が謝った。
とたんに桃子の顔がふくれる。
「ええ~? またあ?
復帰してから、接待とか残業ばっかじゃん」
すると、彼は困ったように頭を掻いた。

「得意先との約束とか、たまっちゃってて」
「はあ? ちょっと待ってよ。
たまっちゃってたって。
あんたの代わりにハトルってエージェントが働いてたんじゃないの。
何のための影武者?」
「あ。いえ、エージェントはきちんと代わりをしてくれていました」
「つまり、時間外労働の、接待とか余計な仕事までは、
やってくれてなかったってこと?」

遊太郎が記憶障害を起こしていた1ヶ月、
エージェントのハトルが遊太郎に変装して、
営業マンとして仕事をこなしていたはずだ。
ところが事務的過ぎて、
時間外労働までは真似していなかったようである。

「せっかくまた一緒に暮らせるようになったのに、
スレ違いだよね」

ため息をついて、立ち上がった彼女に、
遊太郎は、にっこりしてフォローした。
「その代わり、というのはおかしいですが。
桃子さんのお弁当を作りましたから、食べてみてくださいね」
「へっ?」

なんだって?
これには桃子は目を大きく見開いて絶句した。
彼が、可愛いピンクのランチボックスを出して来たからだ。

「い、いつの間に?なんで?」
「前から気になってたんです。
桃子さんは、いつも昼はコンビニ弁当みたいで、
栄養が取れてないんじゃないかって」
「いや、あ、あのね。キモチは嬉しいんだけどさ。
遊太郎は、あたしのお母さんじゃないんだから、
お弁当まで作んなくっていいんだよ?」
「でも夕飯の仕込みと一緒に簡単に出来るし、
作るのは楽しいですから、気にしないで下さい」
行ってきますと言って、
遊太郎は足早に出て行った。

残された桃子は、ピンク色の弁当箱を前に考え込んだ。
とても嬉しいし、正直いって有り難い。
もちろん食べたいのは山々だが、
これじゃ、逆転カップルだ。

朝のシャワーを浴びたあと、身支度をしながら反省をする。
26なんだし、そろそろ女らしく、
掃除も料理も出来るようになった方がいいんだろうな。
一緒に住んでる年下の男に全部やらせて、
自分はオヤジみたいに新聞読んだり、夜はビールを飲んで、
作ってもらった夕飯を肴にゴロゴロしてるなんて。
これじゃ一生、お嫁なんかに行けないかも。

それでも、遊太郎が忙しいなか、
一生懸命作ってくれたお手製弁当を持って、
桃子は会社へ出勤することにした。


~第185回をお楽しみに♪~
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by yu-kawahara115 | 2009-07-20 00:02