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ようこそ、川原 祐です♪
by yu-kawahara115
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第192回接近遭遇「桃子に白状させられる遊太郎」

〜もし、あなたの彼氏が宇宙人だったら?〜
★森田遊太郎(23)=レン・ソリュート★
地球に派遣された銀河連盟調査員。
普段は高校生のような童顔にまん丸メガネ。
おっとりした新人営業マンだが、
その正体は、プラチナの髪と青灰色の瞳を持つ美しき異星人である。

★五十嵐桃子(26)★
遊太郎の正体を知る、同じ会社の勝ち気で現実的なOL。
宇宙人やUFOには全く興味がない男前な女性。

この2人、表向きイトコ同士としてルームシェアをしているのだが.....?

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

「遊太郎。笹川夏希って、女。……だれ?」

怒った桃子に問い詰められた遊太郎は、
突き出された名刺を受け取って、少し戸惑うように見た。
「会ったんですか?桃子さん」
「今日の昼間、会社に遊太郎を訪ねて来たのよ。
たまたま、あたしが応対したんだけど」
「……そうですか」

遊太郎は、ほんの少しだけ何事か考えていたが、
「…何か、話していましたか?」
と訊いた。
桃子はぶっきらぼうに答える。
「自分も本当は派遣調査員だって言ってた。
遊太郎に再会出来て嬉しそうだったよ。
なんか知的な感じで美人だよね。あの人、遊太郎の……」

遊太郎の元恋人?
と、問いかけようとして、
やっぱり抵抗があったので言い換えた。
「あの人と、前に、付き合ってたりした?」
「付き合う?」
どうもニュアンスが通じない。
「だから、その……。単なる友達じゃなさそうだし」
「……」
彼はしばらく黙った。
その沈黙は短いものだったが、桃子には長く感じられた。


「宇宙には」

遊太郎は、ありふれたことのように話し出した。

「星間戦争ばかりしている領域があって。
僕は、生まれ故郷を出たあと、しばらく放浪していましたから、
そういった領域に足を踏み入れ、戦争に巻き込まれたり、
戦闘機のパイロットをしていたこともあったんです。
その時、同じ所属部隊だった彼女と知り合って、
行動を供にしていました」

星間戦争、戦闘機のパイロット?

平和過ぎる日本に暮らしている桃子には、
ピンと来ない単語が並ぶ。
ニュースで流れる外国の戦争風景しか知らない上に、
外見が、高校生か悪くすれば中学生のような遊太郎が話しても、
イメージが全く湧かない。

「全然、説得力ないんだけど?」
ストレートに感想を述べたあと、桃子は、はたと気づく。

日頃は、すっかり忘れているが、
遊太郎の素顔は、背格好も雰囲気も声すら別人のレンである。
さらに、不法侵入者を取締まる任務を帯びているのを、
今さらながら思い出した。
そういえば、そのレンが記憶障害を起こしていた時、
彼の中では時間が逆行していたせいか、
荒々しい波動を身に纏っていたこともあった。
そうした、人を突き放したような一面が、実際の彼なのだとしたら、
笹川夏希は桃子より、本当の彼に近しい存在なのかもしれない。

「でも、何で彼女と離れたの?同じところにいたんでしょ」
「はい。それが、ゲリラ戦になってしまって、
部隊が解体したんです。
無事なのは分かっていたんですが……」
「ゲ、ゲリラ戦?」

おっとりした遊太郎が、ふわっとした高い声で話しても、
やっぱりリアリティに欠ける。

「とにかく」
桃子は話を元に戻した。
「あの笹川夏希って人と同じ派遣調査員同士になって再会したんなら、
これからも時々会うってことだよね?」
「それはないと思います。担当が違うようですから」
「仕事じゃなくってプライベートでも。
彼女はたぶん、会いたいと思ってるはずだよ」
「どうしてですか?」
「女のカン」

遊太郎は、首を可愛らしく傾げた。
「すみません。
桃子さんは、さっきから何を怒っているんですか?」
「何って……!」

このセリフに堪忍袋の緒が切れた。
やけにのん気そうな遊太郎が憎たらしい。
いまに始まったことではないが、女心には本当に鈍感なようだ。

「もういい」
いきなり立ち上がる。
「桃子さん?」
「遊太郎って、ぜっんぜん、人の心がわかんない時あるよね。
別に、あんたが誰と会おうが自由だし、好きにすれば?おやすみ」
早口で言い放ち、桃子はさっさと自分の部屋に引き上げてしまった。

「桃子さん……」

もっと怒らせてしまったようだ。
彼女の飲んだビールの空缶を集めていると、
遊太郎の携帯電話が振動した。

『レン。緊急事態だ。すぐにステーションへ戻れ!』


〜第193回をお楽しみに♪〜
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by yu-kawahara115 | 2009-08-16 14:33
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