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ようこそ、川原 祐です♪
by yu-kawahara115
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「桃子、遊太郎に詰め寄る」第287回接近遭遇

〜もし、あなたの彼氏が宇宙人だったら?〜

現実的なOL・五十嵐桃子と、
まん丸メガネの森田遊太郎(異星人レン・ソリュート)。

表向きはイトコ同士でルームシェア歴一年。
お互い惹かれあいながらも、
異星人との恋愛は難問だらけなようで。。。?


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

遊太郎が桃子につれて行かれたのは、
社内に設置されているドリンクカウンターだった。
夕刻のせいか、社員は誰もいない。

「遊太郎、あたしが何を訊きたいのかわかってるよね」

腰に手を当てて桃子が睨み付ける。お決まりのポーズだ。
遊太郎は、彼女をあまり怒らせてはいけないと思ったのか、
はいと素直に答えた。

「探偵事務所に呼ばれた件ですよね。
あれは知り合いの探偵で……」
「知り合い?」
眉をつりあげる。
下手に誤魔化すなよと迫る。
その迫力に圧されて、遊太郎はたどたどしく説明した。

「桃子さん。覚えてますか。時任さんですよ」
「時任?」
しばらく考えて、ああと桃子が気づく。
「確か、あたしが落としたモノを拾って、会社に届けてくれた人だっけ。
なに、あの人。探偵始めてたんだ?」
「はい。偶然にも時任さんの事務所に、
高山係長から、僕の身辺調査の依頼が入ったようで、
時任さんは気がついて僕に連絡を下さったんです」
「へ、そうなの?」

先日遊太郎にかかって来た電話は、時任探偵事務所からで、
先日、今回の件の対策を話し合って来たのだと説明した。

「ふうん。で?あんたのニセの情報を流したってわけか。
でもさあ、あのしつこい高山が納得すると思う?」
桃子はまだ疑うように遊太郎を見やる。
本当に大丈夫なの?と慎重に問い詰めた。

「もちろん連絡先は本物です。
いつでも『本当の僕』と会えるように、
アドレスを高山係長に渡してありますから」
「はあ?会うって、ちょっと」

つい声が高くなり、誰かがドリンクを買いに来たので、
作り笑いで誤魔化しながら奥へ遊太郎を押しやる。

「高山と会うって?」
「呼び出されれば、素顔の僕になって、会うということです」
サラッと答える遊太郎に桃子が噛みついた。
「バカなこと言ってんじゃないわよ。
素顔さらして妙なことになったら知らないからね」
「大丈夫ですよ。普通に話をするだけになるはずです」
「お話しあいが出来る相手かっつーの。
あんた、ほんっとにお人好しだよね」

あの高山のことだ。
何か低レベルなワナを仕掛けてくるに決まっている。
それを承知で、ノコノコ呼び出されて会いに行く気なのだろうか。
それとも、ぼんやりした遊太郎だが、何か考えでもあるのか。
いや、のほほんとしたまん丸メガネを見る限り、
特に何も考えていないように思える。
すると遊太郎がにっこり笑った。

「そろそろ帰りましょうか。
今夜は桃子さんの好きなものを作りますよ」
「ったく」

いつまでも居残っているわけにもいかないので、
桃子は仕方なく遊太郎と一緒にフロアへ戻った。
本当はこんな話をしたかったわけじゃない。
本当に訊きたかったのは、遊太郎の気持ちだ。

(遊太郎は、あたしとずっと暮らしたいと思ってる?
あたしと一生いっしょにいていいって思う。?)

しかし、それを口にする事が桃子にはまだ出来なかった。


〜第288回をお楽しみに〜
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by yu-kawahara115 | 2010-11-07 14:27
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