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ようこそ、川原 祐です♪
by yu-kawahara115
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第281回接近遭遇「銀髪男の素性は?」

〜もし、あなたの彼氏が宇宙人だったら?〜

★森田遊太郎(23)=レン・ソリュート★
地球に派遣された銀河連盟調査員。
普段は高校生のような童顔にまん丸メガネ。
おっとりした新人営業マンだが、
その正体は、プラチナの髪と青灰色の瞳を持つ美しき異星人である。

★五十嵐桃子(26)★
遊太郎の正体を知る、同じ会社の勝ち気で現実的なOL。
宇宙人やUFOには全く興味がない男前な女性。

この2人、表向きイトコ同士としてルームシェアをしているのだが.....?

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

時任晴彦の探偵事務所を訪問した遊太郎は、
自分の素性を調査しようとしている係長の高山について、
どう対処するべきか考えていた。

高山が依頼した探偵が奇遇にも、
同じ異星人である探偵、時任晴彦であった為、
対策を講じやすくはなっているのだが........

時任はインスタントコーヒーを飲みながら、
少し悪戯っぽい視線を遊太郎に流した。
酸いも甘いも味わった中年男が、
青臭い小僧を見る真似をしてみたかったらしい。

「で、事の原因は三角関係かな?遊太郎くん」
「三角関係?」

時任ほど地球生活に慣れていない遊太郎はキョトンとした。
地球人に紛れて暮らしているものの、
基本的なマニュアルには無い言葉にぶち当たると、
なにげない日常会話でも、つまづく事がしょっちゅうだ。
首をひねる遊太郎に、時任は笑い出した。

「ごめん、ごめん。
ちょっとからかいたくなっただけだよ。
君ってさ、エイリアン狩りはプロだけど、
こと恋愛関連には恐ろしく疎いから」
「はあ......」

その通りなので、遊太郎は怒りもせずに困ったように頭を掻いた。
三角関係の意味がなんとなく理解できたのだ。
「時任さんに依頼して来た高山係長は、桃子さんに関心を持っているんです」
「なるほど。それで、ひょんな事で素顔を晒してしまった君を、
盗撮した高山が嫉妬をしているというワケか」

時任は高山から渡されたらしい写真を見つめた。
暗くてハッキリしていないが、温泉街らしい場所で、
桃子が長身の青年と手をつないでいるところが映り込んでいた。
青年は黒い帽子を被り黒いサングラスをかけてはいるが、
白い襟足から少し覗いた銀色の髪や整った顔立ちは、
遊太郎の素顔に間違いない。
高山はまた、この銀髪の男に殴られてもいる。
今年の夏、海岸で桃子に迫り、襲おうとしたからだ。

「本来の姿の君に思い切り殴られて高山の恨みは募り、
この写真を頼りに調査を依頼してきたというわけか。
地球人にはありがちな恋の逆恨みだね」

時任は苦笑いし、で、どうするのとまん丸メガネの地味な男に訊いた。
いくら調査しても、この童顔な男と、
写真の銀髪青年が同一人物とはまず判らないし、
銀髪青年が何者かは永遠に謎だろう。
もちろん調査する側が地球人の探偵や警察ならば。

「高山には、この男の素性について、
何もわからなかったと俺が報告しておくよ」
それには遊太郎は首を振った。
「いえ。それでは、また高山係長は別の探偵に調べさせたりするでしょう」
「そっか。面倒なヤツに目を付けられたもんだね。
高山って男は、君の弱味を見つけて恋路を邪魔しようとしてるんだな」

恋路と言われて、一瞬遊太郎は顔を曇らせたのを、
敏感な時任は察知したが、何も言わなかった。
地球人との恋愛は難しい。
それは遊太郎より良く経験しているからだろう。

しばらくして、遊太郎が考えを口にした。
「時任さん。僕の、いや、この男の素性を作ってもらえますか?」
「ニセのプロフィール?おやすい御用だけど」
時任が心得たようにニヤリと笑い、遊太郎はメモを取り出した。

「どうせなら、リアリティを持たせた方が納得して、
充分に恨んでくれるかもしれません」
「それ、ヤバくないかな」
彼は遊太郎から渡されたメモを見て肩をすくませたが、
遊太郎はのんびりと答えた。

「大丈夫です。派遣調査員はこういう事態の為に、
ダミーのプロフィールを幾つか持ってるんですよ」
「ヤツは調子にのって、君に電話して呼び出すかもしれないよ?」
「その時は会うことにします」

え?と、時任は飲み干しかけたコーヒーを戻しそうになり、
童顔なサラリーマンをしげしげと眺めた。
何を考えているんだ?と思ったが、
遊太郎は事務的にプロフィールをスラスラと書いて手渡した。


「銀髪男の素性調査をした結果報告を、高山係長にお伝え下さい。
よろしくお願いします。時任さん」


〜第282回をお楽しみに♪〜
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by yu-kawahara115 | 2010-09-26 14:18
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