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ようこそ、川原 祐です♪
by yu-kawahara115
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第276回接近遭遇「結婚したいけど」

〜もし、あなたの彼氏が宇宙人だったら?〜

★森田遊太郎(23)=レン・ソリュート★
地球に派遣された銀河連盟調査員。
普段は高校生のような童顔にまん丸メガネ。
おっとりした新人営業マンだが、
その正体は、プラチナの髪と青灰色の瞳を持つ美しき異星人である。

★五十嵐桃子(26)★
遊太郎の正体を知る、同じ会社の勝ち気で現実的なOL。
宇宙人やUFOには全く興味がない男前な女性。

この2人、表向きイトコ同士としてルームシェアをしているのだが.....?

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

その頃。
遊太郎の留守に彼の花嫁候補だという女に突然訪問され、
いよいよ煮詰まってしまった桃子は、
たまたま連絡がついた友達に会いに出かける事にした。

大学時代に同じゼミ仲間だった女友達で、
周囲の猛反対の末、アメリカ人男性と結婚をし、
一年の半分をアメリカと日本で過ごす生活をしているらしい。
いまは日本に帰って来ていて、気軽に呼び出す事が出来た。


「久しぶり。急にどうしたの?桃子。
思い出してくれて嬉しかったけど」
カフェで待ち合わせた友人、山田マユミは、
桃子よりひとつ年上で、背の高い個性的な女性だった。
桃子はミルクティを頼み、実はと話を切り出した。

「ちょっと、マユミに相談があってさ」
「相談?桃子がまた珍しい」
「うん、マユミなら特殊な恋愛経験とかしてるし、
先輩として参考になるかなあって、ひらめいたの」
「特殊な恋愛経験」

マユミは綺麗に重ねられたマスカラ越しに桃子を意地悪く睨んでみせたので、
桃子はトボけるように頬を軽くかいた。
するとマユミは桃子を面白そうに観察しながら訊いた。

「へえ、桃子って特殊な恋愛してるんだ?」
「と、特殊っていうか」
「あたしみたいに外国人の男?」
「そんなとこ」

まさか宇宙人です、とは口が割けても言えない。
もちろん言ったところで信じては貰えないが、
いまは一般的な参考意見を訊きたかった。

「どうして良いか煮詰まってて」
桃子の唇から本音がポロリと転がり出て、
慌てて運ばれて来たミルクティを飲む。
その様子に洞察力に長けているらしいマユミがふんふんと頷く。

「あたしの時みたいに結婚したい男が外国人だから、
桃子の親に反対されてるとか?」
「ううん。どっちかというと彼側の方がややこしくて」
「ややこしい?どこの国の人?」

適当な答えを用意していなかったので、桃子は少し詰まった。
「えっと、あんまり知られていない国」
「アメリカとかイギリスとかメジャーな国じゃないって意味?
まさかアラブの国のどこかの部族とか」
マユミが冗談混じりに訊くので、桃子はいやいやと手を振った。

「詳しい国は言えないけど。
彼が家の跡取りで、特殊な事情が絡んでて」
「もしかして大金持ちのお坊ちゃま?」
「うーん、御曹司というのかな。家出中だけど」
「そんな御曹司が家を飛び出して日本に逃げて来て、
それで桃子と知り合ったって話?」
「花嫁候補者とかもいるらしいし、大変なんだ」
「なんか、映画みたいだね」

現実的じゃないと呆れたようにマユミが腕を組んだ。
あやしまれているかな?と桃子は心の内で舌を出した。

正確にいうと、遊太郎という男は宇宙人で、
実際は巨大な星団の王子であり、
ある悲惨な事件があって故郷を捨て、
いまは銀河連盟調査員の任務に就き、地球に派遣されている人間だった。
最近になり、王である父親とようやく和解したのだが、
今度は、彼を快くは思っていない政治家集団や、
花嫁候補たちも視界に出現し始めた。
そんな複雑な背景を持つ遊太郎と桃子は本気で、

「結婚したい」

と、思っている。


桃子の曖昧な話から、マユミは頭をひねり推測をした。
「良くはわからないけど、要するに複雑な国の人間と、
桃子は恋愛関係に陥り、結婚したいと思ってるわけだ。
でも相手側からは良い反応は得られない。
まあ、あたしの時も周りに反対されたしさ、
結局はムリやり2人で結婚式挙げちゃったんだけど」

知らない島でね、と笑う。

「彼は?桃子との結婚には積極的?」

痛い質問だ。
桃子は長い溜め息を吐き出した。

「結婚は考えてないみたいなんだ。
誰ともそうはならないって」



〜第277回をお楽しみに♪〜
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by yu-kawahara115 | 2010-08-22 11:49
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